今月の特集はエギング。秋は小型ながら数釣りが期待できるため、入門には最適な季節です。とはいえ、近年は海水温の上昇で秋でもキロアップが混じることも……。エギングの基礎から、ステップアップのコツ、最新事情まで幅広く紹介。
他にもエギングと同じフィールドで楽しめるハタや青物の釣りも取り上げています。さらに、渓流、アユルアー、シーバス、投げ釣り……etc.つり人ならではの多彩な情報が盛りだくさんです。ライブ配信で盛り上がった鮎釣りドリームマッチ2025のレポートでは、上位陣の振り返りがまとめられており、アユ釣りファン必見です。
「なにかのためになるとか、いろいろな理屈をつけてサオをだすことは、それはもう釣りではない。釣ろう、無心の姿で。釣りをするために釣ろうではないか」と。
ヒトがサカナを釣る理由はさまざまです。美味しい魚を食べたい、ストレスを発散させたい、心身を鍛えたい、自然の中で遊びたい……。きっかけはどうであれ、釣りにのめり込み、五感を研ぎ澄まして水面を見つめていると、つかの間「無心」になっていることがあります。
この混沌とした社会の中で、ヒトを無心にさせる遊び。それが、釣りの本質に違いありません。
アイザック・ウォルトンが名著『釣魚大全』を著した1650年代のイギリスは、ピューリタン革命のただ中にありました。あの動乱の時代に釣りの本を刊行することは容易ではなかったはずですが、さらにウォルトンは最後の一行を”STUDY TO BE QUIET”「穏やかなることを学べ」と飾っています。釣りすることで人々が穏やかな心を取り戻すことができれば、争いなど起きないというメッセージだったのではないでしょうか。
『つり人』は、ひとりでも多くの人に、釣りの本質を伝えられるよう、さまざまな角度からこの唯一無二の遊びを見つめてまいります。そして、ルアー、フライフィッシング、海、川などジャンルにこだわらず、四季折々の楽しみ方を提案してまいります。周囲を海に囲まれ、葉脈のように幾筋もの川が流れるこの国では、四季を通じてさまざまな釣りが楽しめるのですから。
無心で釣る人たちは知っています。この国の自然がいかに素晴らしく、尊いものなのかを。