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魚がよろこぶ川のリアル 人気釣り場の漁協組合長、研究者、編集長による本音トーク
アユ・渓流釣りで名高い郡上漁協(長良川)、激流アユ釣り場とサクラマスで人気の九頭竜川中部漁協(九頭竜川)、「清流めぐり利き鮎会」4度のグランプリに輝く和良川漁協(和良川)の各漁業協同組合組合長と、水産研究・教育機構の主任研究員、釣り雑誌社の編集長による本音トーク。
漁協と漁業権対象魚種の現状と、釣り場のよりよい未来を実現するためのさまざまな施策や課題について意見を交わした、貴重な座談会の完全収録版。増殖戦略と科学的事実の最前線、川の資源を活用した地域の活性化、最近注目のアユルアーの話題まで、写真やグラフも交えてわかりやすく1冊にまとめました。釣り人、漁協関係者、研究者、河川の自然に興味のある方、必読の書です!
【参加者】
白滝治郎(郡上漁協組合長)
中川邦宏(九頭竜川中部漁協組合長)
大澤克幸(和良川漁協組合長)
坪井潤一(水産研究・教育機構 主任研究員)
鈴木康友(つり人社会長)
佐藤俊輔(司会・月刊『つり人』編集長)
目次
はじめに 4
座談会参加者 5
本書に登場する魚たち 7
本書の座談会の舞台3河川&組合長はアユ釣り名手 9
第1章 アユ・ヤマメ(サクラマス)・アマゴ(サツキマス)を増やすには
~放流の不都合な真実とは?~
子供が川で遊び、学べるための取り組み
「よい子は川に近づかない」から、「よい子は川で遊ぶ時代だ」へ 16
放流・増殖事業の最前線
自然の力をより活用して魚類資源を増やしていく 23
放流しても魚は増えない!?
論文「在来種の意図的放流は生態系の安定性を損ねる」の衝撃 34
サツキマスの遡上問題
膨大な放流量に対して遡上尾数が非常に少ない謎 45
釣り人の協力と弾力的な運営で資源確保を
C&R区間、バッグリミット、成魚放流情報の周知…… 53
第2章 理想の放流アユ釣り場とは
~日本一のアユを育てる~
清流めぐり利き鮎会グランプリ4回の快挙
アユ買い取りの普及を筆頭にさまざまな集客の工夫 62
地域のアユを商標化でブランディング
美味なアユが育つ条件とは? PRをいかにしていくか 73
身の丈にあったアユ放流と釣り場づくり
1人当たり「200尾」というマジックナンバー 82
第3章 理想の天然アユ釣り場とは
~天然遡上の川に湖産アユはダメ?~
再生産につなげるための飽くなき試行錯誤。
産卵場を増やすことと種アユの確保 92
地域特性!? 低温有利の常識から外れる
三国沖の驚異的な秋の水温 98
天然遡上は放流量の1・5倍(約600万尾)ほしい
漁協はそのために何をすべきか 103
アユの「系統」の話
琵琶湖のアユと普通のアユは10くらい離れている 115
第4章 アユ釣りファン集客アップの施策
アユの付加価値をいかにして高めるか
アユ買い取り再考、女性へのPR 126
高齢化する組合員、地域移住者への期待
ふるさと納税返礼品に年券というアイデア 139
アユルアーは救世主になるか
友釣りとは別モノ!? 共存の試み 146
漁協は川の守り人
釣り人や釣り具メーカー、関係者全員で漁協を盛り上げたい 153