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人狩り熊 十和利山熊襲撃事件

人狩り熊 十和利山熊襲撃事件

定価:本体1,600円+税

著者:米田 一彦

出版年度:2018

四六判上製272P

2016年5~6月、秋田県鹿角市郊外でツキノワグマに襲われ4人が死亡・4人が負傷する本州未曾有の事件が起きた。
襲われて絶命した犠牲者は体を食害されたことも判明し、その衝撃は日本列島を駆け抜け市民を震え上がらせた。
青森・秋田県境に近い北東北の辺境の森でいったい何が起きたのか?
かつては秋田県庁職員、現在はフリー研究者であるクマの第一人者・米田一彦は事件の真相を解明すべく、現場に足を運んだ。
危険な笹薮に入り、遺族や関係者の証言を集め、現地のタケノコ採りに話を聞き、現地の特異な農業形態を調べ…
散らばったパズルのピースを1つずつ集めて見えてきたものは。
クマ追い歴47年の著者が、事件の真相を後世に残すべく己のすべてを懸けて実像に迫った渾身のドキュメント!

目次

プロローグ
  永遠の別れ 第1犠牲者夫妻の朝  9
    事件勃発/発生地の気象と地形/発生地の植生

    第1章 時系列
第1犠牲者遺族の証言  16
    軽傷だった氏名不詳の60代女性  24
    第2犠牲者を目撃した男性の証言  25
    弟3犠牲者の遺族、関係者の証言  35
      第3犠牲者遺族の証言/同じ町内の住人の証言
    闘って生還した袴田孝夫さんの証言  48
    果たせなかった、尻を咬まれたMさんへの聴取  53
      150cmのクマが女性を追いかけていた  56
  第4犠牲者遺族の証言  57
    クマと2時間闘った4人への聴取  68
  果たせなかった、中傷を負ったTさんへの聴取  70
  猟友会幹部の証言  73
    タケノコ買取り業者たちの証言  78
      T・Rさんの話/Yさんの話/T・Dさんの話/Kさんの話/
Yちゃんの買取り小屋は潰れない/加工業者Kさんの話
タケノコ採りたちの証言  95
      赤い軽トラY兄弟の話/Tさんの話/お坊さんの話/私もタケノコを採ってみた/
キノコ採りの話/タケノコ採り68人の分析
事件前に同地で起こった事故  112
      越冬中の母子グマに襲われてストックの両手突き/事件前年に熊取平で襲われた女性

第2章 私は、こう動いた
    入山抑止のための発信を続ける  118
      HPでの注意喚起/オンラインニュースでの入山抑止
現場周辺に生息するクマの特定のための撮影  128

第3章 殺人グマはどいつだ
    射殺されたメスグマ  141
       150cmグマ=80㎏グマ=84㎏グマ  150
       撮影された90㌢のクマは将来の憂慮  160
    撮影された推定70㎏のクマ  170
    撮影された母子4頭のクマは消耗状態で第2事故現場に現れた  172
    駆除された144㎏の巨大グマ  179
    大清水で男性に中傷を負わせた母子グマ  180 
    クマたちのその後 2017年の観察から  182
      90cmのクマ/3頭連れだった赤毛のメスグマ/気性の激しいメスグマ/
130cm、70kgほどのクマ/月の輪模様が3段に切れているクマ

第4章 事件は、なぜ発生したのか
    熊取平と田代平酪農開拓地の形成過程  192
    近年の耕作地の変遷  196
       酪農の困難、離農/近年、大豆、ソバの作付が始まる/芝生生産会社/
大規模養豚業者の従業員の話/繁栄するクワ、シウリザクラ
    制度の問題  204
      秋田県庁と鹿角市役所の関係/この事件に関わった組織/市民が国有林、民有林へ入ることの是非
     タケノコ採りの生態  233
行方不明者多発地帯  236
前年は堅果類が大豊作 暖冬  240
        ドングリ類が豊作で出産が進んだ/暖冬で早く越冬を終えて消耗/事件期間の気象
       約30 ha、約7万本のクリ園があった  254
     この事件が地域に与えた影響  256
      四角岳美化登山の自粛/行事自粛/第1回十和田湖マラソンの決行/
ツキノワグマの狩猟解禁、そして指定管理鳥獣化へ

結 論  260
   第1事故/第2事故/第3事故/第4事故/事件発生の原因/将来起りうる事態収束の手順 

         エピローグ
犠牲者遺族の悲しみ、孫娘の旅立ち  265

あとがき  268

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