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目がさめたら沢の音
この川はどこからはじまっているのだろう?毎朝、毎晩、あたりまえのように眺めていた川のほとりで、彼らはふと立ち止まって考えた。この川をずっと遡っていくと、いったいどんな景色があるのだろうかと。好奇心は膨らんで、彼らはとうとう川のずーっと上流まで行ってみることに。川はやがて山に入り、ブナの森に濾過された冷たい水のなかには、鮮やかな斑紋を持つ魚が棲んでいた。イワナを釣り、キノコを採って、焚火のそばで眠るうち、彼らはいつしか渓流の虜になってゆく。この本は、そんな“沢惚けたち”による、ささやかな旅の記録。