ISBN978-4-86447-098-8 C2075
本体1,800円+税
米田一彦(まいた・かずひこ) 著
四六判並製 カラー口絵8P+224P
熊を追いかけて46年になるツキノワグマ研究家が、長年のフィールドワークで培った圧倒的な知見をもとに過去の事故例を独自に分析、解説。
人はいつ、どこで、どのようにして熊に襲われてきたのか。熊から逃れる術はあるのか。被害を最小限に抑える方策は!? 過去1993件/2255人の人身事故例から「熊が人を襲うとき」の核心に迫る。
また平成28年5~6月に秋田県鹿角市で起きた重大事故(タケノコ採り4人が死亡、4人が重軽傷を負った国内第3規模の獣害事件)にも言及。
熊の分布域がかつてないほど広がりを見せる昨今、人と熊の遭遇はもはや山奥だけではなくなった。登山者、釣り人、山菜・キノコ取り、すべてのアウトドア・ファン必携の書。
目次
1章 クマの暮らし 7
クマの1年 8
2章 襲われた2255人/1993通りの事故 15
人身事故とは 16
死亡者数は52人・最年少4歳 27
受傷部位 40
事故発生状況 46
3章 活動類別の事故と対応 55
農林作業中に襲われる 56
初夏に襲われる 77
秋に襲われる 85
余暇中に襲われる 95
釣り中に襲われる 106
散歩中に襲われる 110
見回り中に襲われる 112
遊戯中に襲われる 115
家屋敷地への侵入 118
4章 対策別の優劣 121
ナタ、カマ、獲物で反撃する 122
ピッケル、ストック、ステッキの利用法 129
爆竹は安価で使い道がある 131
物を振り回せ 133
ヘルメットで頭、頚部を守れ 135
木に登るのはどうか 137
バカヤロウと叫んでみろ 143
ザックを置いて逃げる、は不可 145
ラジオは役にたたない 146
死んだ振りは有効だ 148
徒手空拳で闘えるか 156
クマの目を見ながら後ずさりする・背負った荷で背中を守れ 158
クマ撃退スプレーは最強の武器だ 160
犬を連れていると重傷か軽傷の両極端 162
5章 クマは、やはりクマ 165
クマの怖いところ 166
クマに付け回された 171
クマの蟠踞 175
リターン攻撃 180
6章 クマの不思議 183
高圧送電鉄塔に登って感電死するクマ 184
気象と事故 185
クマに優しく抱きつかれた人々 188
クマに声をかけた人々 191
森林棲のツキノワグマは攻撃時間が短く、速やかに逃走する 193
7章 人狩り事件 197
十和利山クマ襲撃事件 198
88年山形県戸沢村3人殺人事件 106
事故が継続する地域がある 209
多人数事故 210
先人の至言・事故防止のための箇条 212